福祉サービスの総合交流拠点を活用した地域居住の支援体制の確立

　対象地域は立地適正化計画で、増加する新規居住者の受け皿となる地域に指定されるが、既存集落が残るエリアでは、住民の高齢化が進み、高齢者が住み慣れた自宅に住み続ける持続可能な仕組みや環境が不足している課題がある。
　本提案は、高校・中学校・保育園が近接し、多様な人たちの関わり合いが望める立地条件を活かし、地域交流の拠点となる福祉サービス施設とカフェが併設する居住支援の窓口の構築を目指す。
　本事業では、デイサービス等の利用者やその家族へのアンケート調査や意向調査を行い、福祉サービスのニーズを把握し、福祉サービスの総合的な拠点、地域の交流拠点としての役割を把握し、計画に繋げる。
　さらに、高校や中学校、保育園、市民センター等の地域ニーズを把握し、居住支援事業と居住サポートの運用のための不動産に関する地域課題を把握する等、一人一人の居住に合った制度の現実的な運用とサポートの在り方を検討する。

　地域ニーズや資源を発掘し、包括的・複合的支援や人的・スキル的な支援の総合力を活かした仕組みを構築する提案で評価できる。特に近隣の教育施設もどのように組み入れるか興味深い。
　介護施設と地域のコミュニティミックスを建築的に実現する手法を提示してもらい、今後の波及的な事業展開に繋げることを期待したい。