香里三井団地ニコニコのデザインプロジェクト－学生と住人によるコミュニティ拠点整備

　高度経済成長期に開発された対象団地は、少子高齢化などの課題が顕在化し、いわゆる「オールドタウン化」が進行している。団地の老朽化による地域イメージ低下や若年層が少ないことによる地域コミュニティの弱体化など、団地の課題解決と再生に向けた新たな取り組みが必要となっている。
　本提案は、令和4年度に「事業育成型」に採択され、大学と連携し、入居者や周辺住民を対象とした交流イベントやアンケート調査等を通じて、団地の実態の把握、団地内の居場所に関するニーズ調査を行った。
　今年度の提案は、この取組みを進め、団地再生の実践へのフェーズとして、集会所を中心とした「多世代交流拠点」の改修整備を行う。当該交流拠点は、団地住民が集う場のみならず、地域から隔絶しがちな団地の玄関口（地域交流の窓口）となるよう整備し活用する。

概要資料（PDF）

　「事業育成型」で把握した住民のニーズより、地域の実態を積み上げ、実践に繋げる提案であり、団地住民の世帯間の互助や交流を生み出す住環境整備に期待したい。
　なお、先導的取組みを支援する本モデル事業の趣旨を鑑み、今後は公社の独自事業として横展開を図るべきであり、団地再生を着実に進めていくことに期待したい。